厳正な審査の結果、下記の方々が受賞しました。皆様おめでとうございます! ※敬称略

大賞


愛敬 史

『ヒー・ラヴズ・ヒム』

賞金 10万円 副賞 2026年11月発売予定の男の娘文芸アンソロジーへの掲載、ご献本

〇選評

読んだ瞬間、まさに王道、これぞ求めていたものという感覚がすぐに来ました。同窓会を抜け出し、琵琶湖を見下ろして語り合うユキとジュン。ふたりは10年前、中学生の頃の思いを語り合うところからお話は始まります。

とにかく全部がいいんです。風景の雰囲気、場所の距離感も本編の話とたいへん合っています。そして「ヒー・ラブズ・ヒム」と男子学生に囃し立てられた中学時代、それを見捨てたことで長年抱えていた罪悪感、担任が卒業式で誇る「いじめが一度もなかった、優等生な学年」という、言葉の数々が醸し出す苦さが、私の胸を何度も締め付けました。全般的に言葉の使い方、小道具の出し方、それで読み手に「そういうことか」と思わせて、そこから感情を揺り動かす手法は、たいへん良いものでした。

最後はあえて語りませんが、止めていた時間がとあるセリフで動き出し、そして互いを許していくという構図は、男の娘だからこそ成り立つお話でした。これほど「わあ」と思えたのは、他の作品にはない唯一無二のものです。

脱帽です。とにかくみんな読んで、としか言えません。読んで!

せつないで賞


柊 秘密子

『美しき獣ども』

佐藤 相平 『それでも、この声で』

丹路 槇 『呼ぶのは、遥か』

公開中: https://note.com/26maki/n/n63c21afb225d?sub_rt=share_sb

指向性

『青い光が胸に落ちた』

眼疾宿痾

『羽化登仙の翼』

紺芯 海月

『ゲオスミン・ヒプノーシス』

副賞 2026年11月発売予定の男の娘文芸アンソロジーへの掲載、ご献本

〇選評